定年を迎え再任用にも行かず1年間は休養宣言をしているN氏と、久々の会食。
N氏は私が30代の頃に第二次ベビーブームにできた新設校へ、新任で赴任した方です。 プログラム能力も堪能で同じ教科で気も合い、数研の顧問も一緒にやり、学校創設時のテンヤワンヤを一緒に走り抜けた仲間です。 昨日、私の講座に来て頂いたM氏ともやはり同じ職場でした。教科も同じで皆パソコンに興味を持つという共通点がこの3人にはあります。 着任した学校での人間関係が、学校が離れても続き、また別の学校で出会う世界です。 以前は忙しいけど充実した時代がありました。いつの間にか、何か教育問題が起きれば調査や対策と報告書づくりとマスコミ対策に追われる昨今の流れが気になると、互いに憂いていました。最近は担任を希望する教師が少なくなったようです。 教師全体を疲労感が覆っているように感じます。 サンマルクでは、昼食時には予約を入れないと長い行列待ちになります。 近隣に落ち着いて話せるレストランが少ないこともありますが、焼き立てのパンを常に補充するスタイルが人気を集めています。 “JAF会員限定”ランチコース(税込1,354円)を頼みました。 最初にキャロットのスープ。前菜は鰯のマリネ。▼ ![]() ![]() ![]() 神戸市西区学園東町8-2-1 営業時間 AM09:00~PM11:00 地図 TEL 078-795-0315 定休日 :無休 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-30 19:35
| グルメ
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昨年の12/01と同じタイトルです。
投稿内容のblog内検索をすると、ほぼ1年前に同じようなことを繰り返していることが分かります。毎回Mさんにお願いしていますが、内容は少しずつ代わり学生にお土産に渡し資料ファイルも充実しています。▼ ![]() ![]() この最新版は、垂井さんのホームページで入手できます。 前回では時間が足らないでやれなかったコースの作成と実行について垂井さんとメールのやり取りをしていると、「私の勝手ということで続きをやりますわ」と、連続の出前講義をして頂きました。 メモ張で簡単にコースが作成が可能です。 caimst上に載せると次のような画面が出ます。▼ ![]() blog内容には、私の授業メモのような日があります。カテゴリを見て頂くと分かりますが、来訪者の方には、読みづらくコメントしにくい日があると思いますがご容赦。 今風にいえば、スルーしてください。(やはりこの言葉おじさんには抵抗がある) ■
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by okadatoshi
| 2012-11-29 23:26
| 情報/数学/授業
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このblogでも紹介した3年前の(2009/11/29)の加藤さんの個展に引き続き3回目の個展が明日から12/4(火)まで、JR元町駅北側にある兵庫県学校厚生会「アートホール神戸」で開催されます。▼
![]() 広いアートオールですが、毎回がらりと趣向を変えて作品を揃えて展示をされます。 今回は、加藤さんが昨年四国八十八カ所1200kmの歩き遍路をし、本堂・太子堂をスケッチされたものを全て展示されました。 今でも毎日20km琵琶湖周辺や近隣を歩いているという健脚ぶりです。 入口から入って左側です。1番霊山寺、2番極楽寺、3番金泉寺とはじまります。 平均して20分ほどかけて素描、何枚かは彩色。▼ ![]() ![]() ![]() 中でも今回異色なのは、佐川満男さんです。佐川さんは歌手・俳優として著名ですが絵もうまい方です。 毎日のように旗振山に登山されそこで加藤さんとも出会い今回は協賛作品を出されました。私も佐川さんが旗振山でワンカップを飲まれているのを時折目撃します。▼ ![]() ![]() 手元に額縁がなく急きょコーナンからポスターの枠@1450円をつけて出品。 他の方々の協賛作品と比べると見劣りがします。▼ ![]() 美術が専門の教師とはいえ、退職を待っていたかのような創作活動にはまたまた刺激を受けました。 この人の前に居ると「私も個展を1度はやりたい」などと軽はずみな言葉を口走ってしまいます。「まず、画廊を見つけ開催日を決めて退路断つ。残された時間は少ない。」と繋ぎ私の失言を見逃しません。 次回は、画廊の紹介と額縁屋さんへ行くことに。 40枚ほど描き貯めれば体裁はつくろえると言われました。 スケッチ用の額縁代金が@5000円切りぬいた台紙が@600円。画廊の費用がいくら、個展案内のハガキの枚数と送料がいくらと経験を生かした試算を話されます。 「今の仕事が片付いたら・・・」と切り抜けましたがそれは言い訳で、描こうとしないだけということは一番自分が分かっています。 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-28 22:49
| 絵ごころ
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神戸市営地下鉄山手線は、内陸部の住宅街沿線に駅がありその近くに専門店が入っているビルがあります。今日はその一つ妙法寺駅の“リファーレ”で食料品の買い出し。つれあいが食料品を購入する間に専門店街を1周。
少しずつですがテナントが入れ替わって行きます。 左は“手もみ庵”とあります。昔風に言えば、按摩(あんま)屋さんでしょうか。その横のメガネ屋さんには、“補聴器”の大きな幟。お年寄りがターゲットです。 右側は以前は“サイゼリヤ”があった区画です。売り場面積も大きいので集客力がないと賃貸料も払えないのか空き家の状態が半年以上続いています。▼ ![]() 店の人かお客なのかオープンセールというのに二人いるだけで閑散としています。▼ ![]() 行きつけのコーヒー店なんてのも無くなって久しい。 喫茶店に座って雑誌や音楽を聞いていた時代と人々は、今ではパソコンの前でSNSの書き込みに反応しながら安らぎを得ているんのでしょうか。 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-27 20:59
| 日々の暮らし
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12/10/19に引き続き同じタイトルです。
IIJmioのミニマムパックを10/12に購入してから、50日近く使っての使用感です。 前回に今回の主要なメリットは書き尽くしていますが、@8000円のwi-fiルーターの買い取りと最初に購入するパック料金@3500円と合わせて11500円必要ですが、あとは月々945円で、解約はいつでも可能。 高速が必要な時には、通信量100MBを525円のクーポンで購入ができます。何よりも毎月3000円前後を2年縛りで支払い続けるのと比べれば、身軽ですし格安です。 この機種の最大の弱点は、連続通信時間(3G/LTE)が(5時間/4時間)連続待ち受けが160時間という少なさです。 私の場合は、外出先で長期インターネットをするわけではなく、メールチェック、SNSの書き込み、電車経路検索、天気予報、程度ですから、L-04Dの89gという軽さは逆にポケットやカバンに入れっぱなしでも負担になりません。 スマホ用の充電用携帯バッテリーの共用もできます。 wi-fiルーターを持ち始めて、クラウド機能を使った母艦と出先との共有も使い勝手が随分と向上しました。 私は、blogへの書き込みは、dropboxのフォルダーへLight Writeというフリーソフトをを一括して入れています。 この文章も含め気づいたことや書きかけのblogのネタなどは5種類ほど並行して書きかけにしています。 モバイルノートでもdropboxを入れることで、母艦と同じ作業ができます。書斎でも居間でも続きがやれます。 Web上でのアップ&ダウンロードもできますから、出先の講師控室でもその気になれば続きができます。 ●ipadとの連携 ipadでwindowsのテキストを編集するには、Textforceをipadに入れると、テキスト文章の互換がうまく行きます。 ただ、これはonlineでないと使用できないのです。で、使用するときだけIIJmioを立ち上げ、作業を行い再びonlineで使用すれば、出先のipadも使えます。 Light Writeでは、フォルダー内の“memo”というフォルダーに作成中の各ページがテキスト形式で保存されており、修正加筆したいファイルをこの中からTextforce側で選びます。スマートフォンでは読むことは可能です。 同じ画面をwindows、ipad、アンドロイドで並べて見ました。▼ ![]() evernoteでは、windowsでもipadでもアンドロイドのスマホでも読み書きは全て可能です。オフライン時の書き込みも、複製保存などの機能で対処してくれます。 ●アンドロイド スマホもevernoteは相互に外出先でも文字化けなど起きないで、使えます。 しかし、dropboxでは読めますが編集はできません。 このことで、文章作成は、dropboxに入れたLight Writeを使いパソコンとipadで共有。 買い物や、すぐやることのメモなどはevernoteに記録してどこでも読み書きと使い分けています。 IIJmioは、docomoの回線を使っているだけによく繋がります。通信速度が遅くとも、繋ぎたいときにメールなどがチェックできるということはストレスがありません。 まだ神戸市営地下鉄内では、切れますが、地上ではほぼ繋がります。兵庫県の最高峰、氷ノ山の山頂からfacebookに書き込みができました。 私の携帯は、willcomですが、都心を離れたり、ビルの谷間に入ると即“圏外”です。 そういう状態では、スマホのskypeのskypeoutに入っているので、山上でも家庭電話につなぐことができます。 つれあいがauなので、willcomが圏外でもau圏内であればこちらからは連絡ができるという環境になりました。 音声も極端に途切れることなく十分に実用になります。 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-26 15:33
| 機器/ソフト
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今年も10回目の団地の文化祭が開催されました。
昨日は展示会。本日午前中が講演会、午後から発表会です。 700区画の戸建で成り立っている高台の団地です。 高齢化の波を被り、街全体がどう老いていくのか体験するサンプルのような環境です。 それでも終の棲家と考えている方が多く、細々と自治会館を中心にこのような企画が続いて行けるのは、考え方がと生活様式が似ているためでしょうか。 ●展示会 手芸、木彫り、焼き物が多いです。皆さん1年以内にまた新しく創られた作品を展示されます。 陶器の作品の大物と壁掛け。撮影をしていたたら出品者が「嬉しい」といって織り方の説明を熱心にされました。▼ ![]() 手作りの松ぼっくりで作った容器の菓子もサービスです。勧められるままにコーヒーを2杯頂きました。▼ ![]() ![]() ![]() ![]() ●講演会 昨日の2階の展示会場が講演会会場に模様替え。 午前中は講演会です。“悪徳商法気をつけて”(吉田 晴美氏・神戸市派遣 消費者マスター)というテーマです。持ち込み資料とDVDによって、悪徳商法から身を守る「暮らしのサポート」の話でした。▼ ![]() ●発表会 午後から発表会。 最初は“悠々クラブ”(団地の老人会)の皆さん。胸元の赤いバラがおしゃれ。▼ ![]() ![]() ![]() 会場の出入りがありますが、この時が最大で70人余りでした。▼ ![]() 大学の文化祭は今や、芸人の登竜門、学内の文化発表などはなく、模擬店で飲み食いが主流です。 そんな風潮の中、当団地の文化祭は、遠い遠い昔の文化祭を再現・継承しています。参加者には若い人はあまり見られません。 ただ、この実行委員会の頑張りが地域として機能していく力のように見えます。 途中で老人会の方が、気分が悪くなって横になり、救急車を呼びました。 おばあさんは意識ははっきりしてましたが、救急車が来るまで休憩をとって進行は中断。こういう雰囲気はいいなと思いました。 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-25 17:28
| デジの目
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11/14に引き続き同じタイトルです。
毎日アップを継続するには、ネタ切れ状態もあります。 そんなときにこのタイトルが登場します。 私が呻吟しているときと思ってください。(*^_^*) 世間では3連休ですが、東へ出講。 文科省の指導で半期で15回の講義が要請され休めば補講をしなくてはいけません。 我々の学生時代は出欠も科目によってはいい加減で休講の少ない講義は不人気ですらあったのですが、様変わりです。 学生の方もまじめでおおむね出席だけはします。 今日の模擬授業はワーク作業を取り入れた工夫が見られます。▼ ![]() ![]() 上段右の黒い小鉢は、蕗の葉を煮詰めてジャコとカツオ節であえたもの。普通だと捨てる物をうまく調理して小鉢の一品にしています。「うまい!」と褒めるとおばさん喜んで作り方を説明してくれました。 いつも触れてますが、この内容で@500円は有難いです。 採算度外視したおばさんのお店は、派手さもなく宣伝費も掛けないので、ぐるナビではヒットしません。▼ ![]() 「弱者を切り捨てない!」とフレーズだけ連呼をしていました。▼ ![]() ![]() 団地ホームページの掲示板にアップした私のスケッチを気に入っている方がいて、画像ファイルを保存。会場でスクリーンに順次展示をされていました。 さらに希望の方には葉書サイズに打ち出して@50円で実費販売。 昨年は、無料にしたら大量の申し込みがあって担当の方が後程自宅作業で完成させたそうです。その反省もあって今年は有料にされたとのこと。 自由配布は了解してますが、私は一切タッチしていません。 今日は、文化祭の初日で展示。明日は講演会と発表会があります。力作ぞろいなので、展示内容については明日のblogでまとめます。▼ ![]() ■
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by okadatoshi
| 2012-11-24 17:08
| 日々の暮らし
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10年以上前のCDのカーナビから買い換えて、最近のカーナビの知らなかった機能をぼちぼち使っています。
おまけの機能にUSBの口が付いていたので、マニュアルを読まないまま、USBメモリやスマホを繋ぐとこれが、音楽をきちんと認識します。(当たり前ですが) “ラジオ深夜便”を録音して視覚障害の勉強会に持参していますが、このUSBメモリを入れると当然ながらドライブ中でも聞こえました。 放送内容はURLから3週間分の予告をテキストファイルに落として一緒に入れているので、膨大な量ですが録音ファイルの中身も分かります。 吉田拓郎、井上陽水、中島みゆき、1960年代フォーク、ちゅーりっぷ、落語、明日への言葉などがUSBで常駐。▼ ![]() ■
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by okadatoshi
| 2012-11-23 21:55
| 機器/ソフト
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![]() 講師は、阿南惟茂氏(元中国大使、新日鐡住金顧問)。 中国大使の経験を基に、日中関係の現状と今後を紐解かれました。大学の講義のような見聞した事実に基づいた淡々とした口調には説得力があります。 ●崩れかかっている共産党 日本は国会解散で政治は混迷を深め、アメリカも“財政の壁”が言われている。韓国も大統領選挙があり、中国では習近平の新指導部が発足する。このような情勢の中で中国について論じてみたい。 中国共産党は、中央委員250名から政治局員25名が選出されその中から7人の政治局常務委員が選ばれる。 今回の共産党に人事は予想に反した人事だった。習近平と李克強以外は、全て60台で旧態依然とした既得権益守るメンバーで固められた。 5年後には党規約によりこれらのメンバーが新しい世代と交代するが、その時には共産党はないという専門家の見方がある。 新鮮味のない党幹部に国民も落胆をしている。 残念ながら将来に対する明るい展望は見られない。 ●等身大の中国知る 中国の実態を見極めることが大切。 よく世界第二位の経済大国に中国はなったと言われる。 しかし、これは中国の恣意的で不可解な統計上の数字である。 中国に経済力が抜かれた日本とあるが、日本経済の方が上であることは間違いない。 中国の実態を分かりにくくしているのは、13億4500万人の人口と56の民族で構成される国土の広さにある。単一の民族と文化を持っている日本とは対照的な国である。 さらに中国を分かりにくくしているのが共産党の指導による“社会主義市場経済”の実態である。 一党独裁の社会主義と市場経済とはもともと相容れない。 中国を理解するには次の2点が大切である。 1)中国には市場経済はない。 2)この国は透明度が低い。 17%の国防費の増大があっても何に使われているのか言わない。2008年の北京オリンピックの開会式の花火もほとんどがコンピュータグラフィック。 偽装国家中国、厚化粧国家と言える。 何か事が起きると隠す隠ぺい体質がある。 ●政府の発表する数字が信頼できない 2003年のサーズ発生の時に患者はいないと公には発表をしていたが、北京では2000人の患者がいた。 最近では中国新幹線の事故が起きたとき、まず列車を埋めようとした。 大きな事故が起きたときには、初動にすることは隠すことから始まる。 気の毒なのは中国の国民。農民の貧困が進み生活が悪化しているがそれらは正しく伝えられていない。 中国の国家統計局の発表する数字はまったく信用できない。 この局は期待される数字はどのような数字かを考え発表している。 数字の信頼性については中国国内でも問題になっている。 中国のGDPは過去10%台と統計局は発表していたがこれはかなり怪しい。 GDPと電力消費量は近似しているというのが世界の常識だが、中国の電気の消費量は1.7%。 実態は半分としてもGDPは5%程度ではないか。 この10%のGDPを10年間積上げて行ったら計算上は日本を抜いて世界2位になったと言っているに過ぎない。 中国の友人には正しい自分たちの実態を掴まなくては駄目だと言っているが、国のトップも自分達のことが分からなくなってしまっている。 中国は回りからも自らも過大評価をしている。 ●なぜこんな実態不明の国になったか 1960~1970年の文化大革命の時代、中国は外交関係と絶って孤立状態だった。 1949~1979年は経済はまったく発展をしなかった。この閉塞感の中で鄧小平は、西側との関係を改善し改革開放路線を引いた。 1977.11にセオリー通りやっていた計画経済を地方に移譲した。 鄧小平はこの時期に我が国に来て、その経済発展にびっくりした。 その原因を彼は、競争社会であることが日本を発展させたと考えた。 その結果、彼は社会主義の競争社会の原理を取り入れた。 しかし、彼の致命的な失敗は上部構造の共産党の一党独裁の矛盾を残して経済だけ開放したことだ。当時のソ連崩壊とペレストロイカでは政党も民主化された。 確かに1980年台には、農民は必要なものを納め剰余は自分たちの収入になり活気があった。 今までは昼間だけ働いていたのが夜も別のことをし豚も飼った。しかし、時間は有限で多少のレベルアップはあったものの限度があった。 政府は、南部に経済特区を作り外国企業を取り込んだ。 しかし、今や外国企業の生産活動が大きくなりすぎた。中国の利益は少ない。 1980年代私は参事官だったが鄧小平とは個人的にもよく話をした。 話しを聞けば聞くほど単純な人だと思った。 「社会主義は資本主義よりもいい制度だが資本主義のいいところは勉強したい」 と言っていた。これは、“良いとこどり”である。 日本の近代化は、鹿鳴館から始まり徹底した社会全体の西欧化と富国強兵であった。 中国の近代化は、体制はそのままで技術だけ取り入れるという路線であった。 彼は、「能力ある人は金持ちになれば良い。やがてその人たちが貧乏な人を助ける」と楽観的に考え、1993年、社会主義市場経済という言葉を憲法に取り込んだ。 そして強力な指導力の下に社会の閉塞感を取り除いた。 中国の光と影を言えば、光は一部の富裕層(5%、共産党員は6%)と、影は残りのやっと生活ができる95%の農民だ。 中国は教育の6・3制が出来たというが、農村地区で中学に通わせれる人は少ない。もし皆が行けば学校も教師も現状では足りない。 現在、世界で共産主義の国は、中国、ベトナム、北朝鮮、キューバぐらい。 社会主義の定義は、「計画経済と生産手段の国有化」だ。 共産国家で経済の自由化などあり得ない。 中国では共産党以外は競争に参加をすることはできない。 政治が経済に介入する度合いが極めて強い。中国を市場経済国家と認定する国はない。 ●中国の企業は国営 不思議なことがある。 北京の最も高い高層ビルにテナントが入っていない。 毎月中国に私は行っているが、ぜんぜん入っていない。 これは、我々の常識では考えられないことだ。重慶の高層ビルにもやはりテナントが入っていない。中国はマーケットリサーチもやらない。国から金を借りても利息を払わない。 今年の3月に80階から上にホテルが入った。しかし、その下は空っぽのままだ。 中国のスローガンに「法治国家を目指す」とあった。逆にいうと、今までは法治国家ではないということだ。中国は“人治国家”だ。その“人”とは共産党のこと。 民間にも国の資本が入っている。 中国のハイアール社の資金の8割は政府が持っている。重要な企業はまだ国有企業で保護されている。持ちつ持たれるの関係が生じこれが利権の温床にもなっている。 胡錦濤は辞任の挨拶の中で最後に何をいうかと思ったら「国有企業が大切」と言って辞めた。似て非なるものを作った狼狽ぶりが見とれる。 この国には本来の市場経済にともなう法律が整備されていない。 体系だった破産法もない。 我々の勉強会で「中国に民法があるか?」ということが話題になったが結論は“ない”だった。商品取引所の法整備がされていない。 北京で一番高いビルを建てるとき、融資の決定権は銀行側にはない。 金は国が出し銀行は決定に従うだけである。 利子も取らないのでこれが中国に銀行の強さになる。この中国の銀行のブラックホールにはアメリカもかなわない。 かつて中国の五大銀行(中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、交通銀行)の不良債権が21.7%あると言われた。日本の銀行の不良債権の最大は9%だった。 ところが、最近では1%台になったと発表。 これは、不良債権処理会社が肩代わりをしたということだ。その資金は、政府の金で賄われている。本来この金は農民の生活向上に使われるべき金だ。 このような中で商道徳の低下が起きている。2300億円の温家宝の母親と親族名義の蓄財も報じられた。 ●高まる国民の不満が限界に 以前は皆が貧乏であったが将来への不安はなかった。 競争社会では、社会保障の制度もなく生きがいが社会になった。 チベットやウイグル地区の騒ぎが言われるが、今や人口の93%を占める漢民族が中心になって暴徒化している。 確かに胡錦濤と温家宝は一生懸命やった。しかし、中国ではどこかの国と同じくこの期間を失われた十年とも言われている。 いくら中央で指示をしても、末端の現場ではその通りに動かない。 環境破壊も深刻だ。いまや黄河は真っ黒。 今回の党大会で党の綱紀粛正を挙げ「全党員は目を覚ませ」とも発言した。 一方、党を批判する知識人を取り締まる「社会管理」という言葉が出てきた。 今や防衛費よりも社会管理費の方が上だ。 ●ソフトランニングができればいいが 習近平さんは一見、茫洋としているが有能な人だ。性格は明るいが本心は見せない。 しかし、今の状況を誰がやっても改善するのは難しい。 中国共産党がソフトランニングすることが日本にとっては有難いがそうなることは難しいだろう。 この40年間世界史上まれにみる短期間で両国は友好関係が生まれた。 しかし、尖閣問題で急速に互いに相手の国を嫌悪する感情が増大した。 占有権の問題は、間違いなく日本の言い分が歴史的には通り、中国の言い分には根拠がない。 ただ、中国の最高指導者が9/5にウラジオストックで「国有化を控えるように」と野田首相へ言った翌々日の閣議で国有化を宣言したことで、面子を潰された中国は引けなくなっている。 これが温家宝と野田首相の間であれば、上に立つ胡錦濤がその関係を修復できたかも知れないが、胡錦濤の怒りを鎮める立場の人間がいない。 この辺りは外務省が事前に何かやればここまで混乱しないで済んだかも知れない。 突き詰めると次の3点が両国間の懸案事項になろう。 1)過去の歴史認識 2)台湾問題 3)海洋資源 来年の3月に議会で正式のトップが変われば改善の糸口が見られるかも知れない。 ●中国の“脅威”とは 中国脅威論が日本にはある。 中国経済が順調に発展をしてその経済力が日本に脅威になるという“脅威”ではない。 ソフトランニング(順調な発展)は日本には悪いことではない。 極端な軍事大国になるならそれに対する備えは日本には採れる。 中国の脅威とは、経済が行き詰まり国が崩壊することである。 難民問題、かつての文革のようなことが起きることが脅威と言える。 等身大の中国を捉え我々の判断を確実なものにする。 もし、共産党が潰れても中国には13億の国民はいる。 中国人自身は優秀。日中が健全な競争をして周辺諸国に協力をしていくことが必要。 (質問に答えて) 中国経済は普通ではない。対外経済への依存度が70%を超えている。 中国企業もより安い労働力が得られるミャンマーへ進出をしている。 外国企業が中国から引き揚げてポシャル場合がある。 天安門事件の全国版が起きるかもわからない。 共産党政権に対応するような革命が生じるかどうか外国にいる我々には見えてこない。 共産党員は8200万人だが、一億人とも言われる信者を擁する法輪功を弾圧している。 現在は情報の統制を行っているが横の連絡は速い。 統制が採れなくなった状態になることが悲惨である。それよりもまだ共産党がまとめる方がいい。しかし、現共産党組織は腐っており現状も将来も暗い。 日本企業への暴徒化した破壊活動は、同業他社が日当を支払って若者を破壊行動に走らせたという見方も現地にはある。 ■
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by okadatoshi
| 2012-11-22 16:54
| 講演会記録
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11/17のblogで現職時代に勤務した30周年記念の事について触れました。
授業で参加できなかった午前中の式典で配布された“30周年記念誌”が届けられてきました。 この冊子には、6/1のblogで掲載した“縦糸としての関わり”とする文章を載せています。 現職時代には6校の異動がありその内、本校には創設の最初から教諭として勤務し、再び最後に着任をした思い入れの強い学校です。 歴代管理職が壇上で紹介される場面でフロアをデジカメで私が撮っても「あの人なら・・・」と許される会の雰囲気でした。 改めて本校関係のものを探して見ました。 左は最初の学校要覧。勤務校のものは全て手元にあります。 右は10周年記念誌。10周年記念の準備をして翌年異動をしました。▼ ![]() ![]() ![]() 1986年当時のパソコン教室です。RS232Cで48台の子機を繋ぎCAIのソフト開発をし授業に使いました。 この年、400人ほどの見学者。当時の国内の普通教室では最先端の設備でした。▼ ![]() ![]() ■
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by okadatoshi
| 2012-11-21 11:42
| セピア色/若い時代
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