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映画「母べえ」鑑賞
映画「母べえ」鑑賞_b0036638_227712.jpg 今日は、1/26に封切りの「母べえ」を見に行きました。平日にも関わらず会場には年配の方々でほぼ満席でした。
 原作は、黒澤明監督作品のスクリプターを務めた野上照代が執筆した自叙伝「父へのレクイエム」。母親役は吉永小百合。その姉妹の妹役照代(照ベー)のナレーションという形で映画は進みます。背景を戦前の思想弾圧という時代背景にとりながら、テーマは家族、夫婦の絆です。
 山田監督の先の作品「武士の一分」でいい演技をしていた坂東三津五郎、壇れいがここでも好演をしていました。
 私たちの年代では近い親族の中に何人かの戦争の犠牲者がいます。私にも特攻で亡くなった従兄や、徴用され広島の瓦礫に動員され二次被爆をし原爆手帳を持っている叔父がいます。日本は60年間に300万人の犠牲者を出した戦争を体験した国です。
今や戦争体験を知らない世代が圧倒的な多数派の中で、かつて悲惨な思想弾圧の体制がこの国を支配し家族が引裂かれた時代がありました。最近の国の流れが「過去の歴史を意図的に忘れようとしているのではないか」ということへの山田監督のメッセージです。最後の妻への夫の手紙にそのことがよく出ていました。若い人に見て欲しい映画です。
 吉永小百合は、キューポラのある街以来、特別な存在です。つれあいに「同じ年だね」というと睨まれました。
by okadatoshi | 2008-01-30 22:07 | デジの目 | Comments(0)
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