大学生の質の構造的な変化
5/9のblogお気に入りサイトの紹介で、データえっせいを紹介していましたが、引き続き大学教育に関するものを読みふけっていました。
以前私のblogで、統計資料から当時の社会を見る (2012/07/04) で高校への進学率の推移について触れました。最近はほぼ全入状態で、大学進学者数も上昇しかつては、大学生はインテリゲンチャ(古語)ともよばれる存在でした。しかし今は同じ大学生といっても質的な変化が見られます。公的機関の発表する数字をグラフ化してわかりやすく解説したデータエッセイからいくつか拾ってみました。

偏差値群別の学部の退学率分布(2013/10/17)

縦軸が大学の偏差値、横軸が退学者の%。▼
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各群の退学率の平均値を出すと,偏差値40未満群は15.6%,40台群は9.9%,50台群は5.7%,60以上群は3.5%,というようになります。リニアな傾向です。私立大学の学部別の退学率は,やっぱり偏差値と関連しているようです。(同blogから引用)

大学生の組成図(2015/5/4)

大学の定員が大学進学希望者すべてを受け入れられるようになっても、大学間の学力の階層化はより進んでいます。▼
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おおよそ,下が厚く上が細い「ピラミッド」型になっています。一番下のBFとは,「ボーダーフリー」の略です。ボーダー(敷居)がなく,誰でも入れる超カンタン学部です。このBFと偏差値30台の学部が,いわゆるFラン学部とみてよいでしょう。
 右上の構成の円グラフによると,この手のFラン学部が全体の36.4%を占めています。私立大学の学部の3分の1は,リメディアル教育で中学レベルの内容をやっている学部であると推察されます。
(同blogから引用)

大学受験の50年史(2016/1/10)

団塊の世代の数の多さによる難易度はあるものの合格者数は横ばいか上昇傾向にあります。視覚的に非常にわかりやすいグラフになっています。▼
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大学入試の不合格率は90年代以降は低下の一途をたどり,2008年には1割を切り,2015年春は6.7%にまで下がっています。逆にいうと合格率93.3%,大学全入時代の到来,さもありなんですね。(同blogから引用)

高校を出て安定した職業があれば、ここまで大学に進学する数も増えなかったと思います。
進学するしか選択肢がない層は、入学した大学に失望して退学していく学生も多い。
学業を続けるのはバイトをしながら、奨学金という名前の教育ローンを半数以上の大学生が組まざるを得ない。
卒業したら300万ほどの借金を背負いますが、正規雇用は少なく非正規雇用の中で借金の返済に追われる若者の図が見えてきます。
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by okadatoshi | 2016-05-11 20:58 | デジの目 | Trackback | Comments(2)
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Commented by shinmama at 2016-05-12 10:02 x
グラフ化されていると 理解するのに要する時間が早くなり
文章との比較も非常いスムーズにできますね。

14年前に息子の受験の時以来、大学の現状を数値で見ました。
不合格率の極端な低下にビックリponです。
おっしゃるように 大学全入時代はすぐそこまで来ているのですね。
Commented by okadatoshi at 2016-05-12 17:44
shinmamaさま
入学制確保に悩んでいる大学関係者にとって目を逸らしたくなるような退学者数の分析結果です。

退学する学生の原因は、

●学費が続かない
●講義についていける学力がない
●目指していた学習環境とは異なり失望

等あるでしょう。
急激な少子化に対して大学定員が多すぎ
推薦入学の青田刈りの数が増えています。
そのために基礎学力を高校三年間でつけないまま、
高校側が大学に丸投げしているようにも思えます。

大学淘汰の時代に入っています。
偏差値に関係なくきちんと学生の面倒を見られる大学しか生き残れないでしょうね。
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