8/20に光星学園の準優勝について触れました。
今朝の朝日新聞の社会面に地味ですが、同校の主力選手の飲酒発覚と掲載されていました。Webサイトにも「
高校野球準優勝の光星学院3選手が飲酒 昨冬帰省中に」とあります。八戸市は市庁舎への健闘の垂れ幕予定を中止。祝賀行事も一転自粛。▼
たかが飲酒ぐらいではとWebで調べると
『準優勝を果たした青森の光星学院の主力選手たちが、ブログで飲酒や賭博を自慢していたことが発覚した。その一人は「*****」と名乗り、プロフィールによれば、大阪の**が地元で、背番号は*。2011年1月3日の更新で、生ビールやチューハイを呑んで泥酔したと記した。その後、仲間が飲酒運転で警察に捕まり、ボーリングで賭けもやったという。 』(*は置き換えました)
すでに本人のblogは削除されてますが、そのjpg画像や女子マネージャーとのツーショット写真なども、ごく一般的な検索キーを入れれば続々とヒットします。
芸能人でもない一般のそれも、高校生の個人情報が晒されています。
もし、これらのことが事前に分かっておれば、高野連の基準からすれば、出場停止か出場辞退のケースでしょうか。
この事件が出る前には光星学院を準優勝に導いた監督を朝日新聞社は「
仲井監督の人物像に迫る」として紹介その中で
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年生は、1年生の頃からクラス担任もしてきた生徒たちだ。親元を離れた県外出身者も多く、精神面のケアを心がけてきた。「甲子園の舞台で、誰からも拍手されるような人になってほしい」。その願いがかない、快進撃を続けた選手たちには、スタンドから惜しみない拍手が送られた。「野球を通して社会に通用する人間を育てる」がモットーだという。
とあります。この記事を執筆した記者はどういう取材をしたのでしょうか。今回の不祥事報道をどう感じるのでしょうか。
震災から復興する東北への元気になるはずの今回の青森勢の活躍(=美談)になる筈のストーリーが、青森という野球選手の過疎地で、校名をあげるため学校の思惑と十分な生活指導をされていない県外から送り込まれた野球(だけ)少年が、感動を探すマスコミの波に乗って準優勝まで行ってしまいました。
そのためにまったく個人的な交友関係の中で自慢しあっていたblogの文章や彼らのひそやかな日常が、暴露されてしまいました。
こういう不祥事が出るたびに、出身中学の制限や、特待生制度、優勝請負監督の跋扈、スカウト制度など弊害が一時的に言われるものの本質的な解決を見ていません。
野球少年は特別な選ばれた心身ともに健全な高校生ではありません。ごく普通の高校生の一人です。
今回のことで、美談仕立ての役割を演じさせられた被害者にさえ思えます。
高野連が理想の高校生像の正邪を決める司祭の役割を演じているのも不思議です。
これらの事件の処理は、本来は学校が処分をすればいいことです。
学校教育の一環という立場をとれば、商業主義を排し、高野連は、各教育委員会の高体連傘下に入るのが筋でしょう。
大学やノンプロやプロ野球への供給源としての甲子園の役割の負の側面が今後もでてくるでしょう。小中学生のリトルローグの上位にユースサークルとして地域の野球チームを高校の部活動の野球から分離しそこで、若手の選手養成をするのも一つの方法です。
後援している朝日新聞社には、野球少年を美化する報道のみに力を入れるのではなく、毎年繰り返される野球部の不祥事や、健全な高校の部活動のあり方についての検証記事が必要ではないでしょうか。