人気ブログランキング | 話題のタグを見る
日本社会が生き残る術
日本社会が生き残る術_b0036638_224832.jpg 昨晩は「時の人」を講師に定期的に招く講演会で佐藤 優氏の話を聞きました。主催団体に関係している教え子が招待してくれました。
 冒頭「私はパワーポイントは使いません。その時はわかった気になっても、その場が終わればほとんどう内容は残らない。メモをしながら関心のある部分に集中すると内容がつかめます。
20分程度しか人間は集中できないし、その場所も違います。」
 用意されたホワイトボードも一切使わずあのギョロリとした目で聴衆の顔を見ながら90分間を話し切りました。今日の(聞き手にとっての)メインは何かを事前に押さえると聞きやすいと、最初に自分が話す予定の内容を次のように箇条書きに述べました。

1) 今回の選挙結果をどう見るか
2) 二つのスピン(普天間と小沢)をいかにコントロールするのか
3) 官僚たちの動き
4) アメリカとの付き合い
5) 中国・北朝鮮との関係
6) ロシア情勢と領土問題
7) 日本社会が生き残る術

 実はこの提示はパワーポイントのメイン画面と同じ展開(手法)です。
講師のバックグランドはわかっているもののこの中で特に関心事にアンテナを張ればいいわけです。
官房機密費をいつ誰からいくらもらったとか、このことを次号の週刊誌で出しますとか、話される内容は本人しか知り得ない事でそれがどういう意味を持つか、当時の自分との関わりがあった人が現在こういう態度をとっている理由など、政界・外交の絵解きをされるので説得力を持ちます。
おそらくこの講師はこの内容があれば、パワーポイントを使っても十分に効果的な使い方をするだろうと感じました。
 自民党・みんなの党の評価や民社党が政界再編成に何を狙っているのかなど、あいまいなTVのキャスター以上に歯切れがいい。
 特に外務官僚の金銭感覚、官僚の動かし方などこの人の履歴から話される内容は説得力がありました。
5/28の普天間の正文は日本語がないのはなぜか、外務省内の中の三つの流れ(アメリカンスクール・アジア主義・駆け引き派)の動向など、この講師でないと話せない話題と体験が聞けて、彼の著作を読むときの参考になる話でした。

 官僚を使い切る今の政治家があまりにも軽すぎることを再認識。豊富な体験を聞くだけでも面白い
「20世紀外交は自由主義と共産主義という対立だったが、21世紀には対立軸がなくなり、各国が帝国主義的な動きの中で国家間のバランスがとる時代」という講師の言葉が、今回のメモのなかでは頭に残ります。
by okadatoshi | 2010-07-22 22:05 | 講演会記録 | Comments(0)
<< 有馬四十八滝 usbに入れたいフリーソフト >>