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学校が危ない
facebookの教育関係者の間で話題になっている週刊「東洋経済」(9/20)の特集“学校が危ない”を購入しました。ipadminiのビューンでは、最初の方の頁だけ掲載されています。経済の専門誌がかなり詳しく資料を交えて学校現場を紹介をしています。

表紙と目次です。▼
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大量のベテラン教師が退職していく時代に突入し、その中でも受験倍率は低下。
ルポ1 先生が辞めていく-の冒頭は、『「大阪府さん、ありがとう」関西地方に住むある現役教師は、最近、大阪の隣接府県の教育関係者が、こんな本気とも冗談ともつかない「感謝の言葉」を口にしていると聞いて驚いた。』から始まります。

橋下大阪市長の進める民間校長登用もあつれきを生んでいます。2013年4月に起用された11人中6人の民間人校長がすでに不祥事を起こしているとあります。大阪独特の教育の自由のなさと綱紀粛正で処分。この中で人材が集まらず周辺の府県に鞍替えが起きているとグラフで示しています。▼
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かつては、教師は校長・教頭とあとは教諭という鍋底型の階層でした。
今や講師が常態化し、学校も会社のような組織になっています。▼
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忙しさの中身が生徒のとの関わりや教科指導を阻害しています。▼
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そして進学塾の教員研修を取り入れ学力アップを図られる例が続きます。▼
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この特集をストレートに流したら、教職の意義ややりがいの部分を補うのが難しい。
逆にこういう風潮の中、生徒のために動ける教師とは何かを話したいのですが、時折現場の管理職と話すと「先生はいい時に辞めましたね」というような言葉を聞きます。
皆忙しく動いていますが、そのエネルギーが生徒との触れ合う時間よりも、事務的処理と対策会議に追われているようでは生徒も教師も疲弊してしまいます。

後期の教科法が始まりますが、受講者が確定して模擬授業が開始できるまでの教材を作成中です。
こういう現場で軸足をどこに起き、優先順位と譲れないものは何かをしっかり持てる教師になって欲しいのですが。
by okadatoshi | 2014-09-19 23:05 | メディア | Comments(2)
Commented by kazewokiru at 2014-09-20 12:52
okadatoshi様

>「先生はいい時に辞めましたね」
現場では今は、いい時じゃないのですね。

(上手く表現出来ませんが)

僕らの子供の頃(青々とした中学校くらいまで)
親からは「先生の言う事を良く聞きなさい」 一括りに言われていた。
今から思えば、親も子も先生を神格化していました。
それだけ敬意を表していたのだと思います。

教育の現場でおられた多くの方ならお分かりかと思いますが、
(地域差は、多分にあると思います)
いつの頃からか、熱心な保護者ほど学校を当てにしなくなった。
不熱心な保護者は、端から関心が無い。
泣き笑いを共有できる教師が少なくなった。

(例えば、中学受験なら)
私学は私学で、公立小学校を当てにしないで、
塾へダイレクトにお客様集めに奔走している現状は何か変。

現場ではキャパを超える仕事量があるのを分っていながら、
「お上」はどうして意見の反映改善が出来ないのでしょう。
教育は、国の根幹に関わる大切な第一歩のはず。
・・・・・・・・・・・・・・と、外野から言うのは簡単。
Commented by okadatoshi at 2014-09-20 19:11
kazewokiruさん
私が着任した当時は、新設校が増え始めたこともあり多少の学校格差が
見られたものの、まだ地域性が残り、兄弟が進学したから同じ学校を選んだという
雰囲気がまだ残っていました。
学力差も激しくついていくのがしんどい生徒もいたし、京大や阪大に
進学した生徒もいました。
今では、薄切りハムのようにランクなるものができて、偏差値が学校の
ランク=生徒の質まで同一視されかねない風潮が確実に定着をしてきました。
教育に関しては、進んでいるのか退歩しているのかわかりません。

現職時代のことは、いつかきちんと見直したいと思っています。
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