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ジャングルに守られた廃墟(4日目)
カンボジア人は早起きです。
電力のカバー率は3割で電力をベトナムとタイから購入をしています。
そのために朝4時ごろから起きて夜は8時には眠ります。(と、現地ガイドさん)
10年前は観光客で朝日を見る習慣は日本人だけだったのが、今は観光の目玉になっています。朝5時半に宿舎を出て、朝日を見ることに。朝6時50分の朝日です。▼
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シムリアップ二日目。
アンコールワットから東北にある次の4か所の遺跡群が今日の見学地です。▼
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最初に行ったバッテアイ・スレイ遺跡の入口にある標柱の一面に“アンコールワット遺跡群ユネスコ世界遺産1992”と日本語で記されていました。他は英語やカンボジア語です。遺跡の発掘作業に日本の援助と協力が大きくそれに感謝をする意味で日本語表記がされていると聞きました。▼
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この地でヒンズー教の支配下に変った時に破壊された仏像274体が埋められていたのを上智大学の発掘調査団が発見。それを掘り出したものの収蔵施設がない状態にイオン(株)が1億円を寄付、その収納施設は現在国立博物館になっています。
ここは内陸部で空気も汚染されず石質もアンコールワットよりも良くて保存状態が良いそうです。石の掘りの深さも最大部分で5cmあり技術力の高さが分かります。▼
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左はアンドレ・マルローが盗もうとしたと東洋のモナリザとも言われる女神。
右は保存状態のいいガルーダ像。▼
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遺跡に限らず今回の旅行先では物売りの子どもたちが随所で目につきました。
小学校は午前7~11時と午後1時~5時の二部制で空いている時間はこうして生計を立てています。
右は地雷に触れて手足を失った人たち。観光客の国にあわせて音楽を奏でていました。
内戦による犠牲者には国からの補助制度はなく自力で生活の糧を得ています。▼
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タ・プロムのガジュマルの樹が絡みついた遺跡です。
ジャアマンヴァルブ7世が母の菩提を弔うために建設したものですが、シャムとの戦いに敗れ首都をプノンペンに移す中で放棄。長い間密林の中に忘れられ200年後1860年に発見されました。
発見当時のままに保存をされています。▼
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タ・ケウの石造寺院。975年に建設が始まりました。ジャヤヴァルマン5世の死去により建設を中止。建設中に中央祠堂に落雷があり、神の怒りだと信じ建設を中断したという説もあります。ガイドは雷説を話していました。
建設未完のままで当時の建設方法がわかり貴重です。
現在は中国政府の支援で復元がされています。▼
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ツアーにつきものの土産物店でのトイレ休憩を兼ねた見学コースがあります。
この日は、シムリアップ市内の寝具メーカーに立ち寄りました。
従業員は日本人が多く中に観光でたびたびカンボジアに魅せられ、そのまま働き始めて8カ月という方がいました。日本に戻った時のビルが林立する環境に戸惑いカンボジアのゆったりした時間が好きでここにいると話していました。
パソコン通信時代の知人にもシムリアップの小学校を訪れては写真をとり日本で個展を開いている方もいます。

今回は、ツアーを使った遺跡群の表面をかすっただけの日程でした。
なぜあのような遺跡群を創造する文化が生まれたのか、そのような風土からなぜポルポト政権が誕生し国民の5人に1人が犠牲になったのか。
ベトナムとタイの間に挟まれ明らかにインフラの違いがある中で、これらの国々はどこへ行こうとしているのか関心があります。
ベトナムが3期作や2期作で米の生産を挙げる田園風景に比べ、カンボジアでは乾季と雨季を使った一毛作です。国のインフラは内戦によって大きく遅れています。
子どもたちの観光客への物売りが家業になっているように見えます。
援助する各国の思惑に呑み込まれないで、国創りが進むように願っています。
それぞれの国民が精神的に自立してい行くには、国の成り立ちを知りそれを育む文化を育てることでしょう。
アンコールワットに代表されるクメール文化がその役割を担っているように思います。
別の季節に、できれば現地に詳しい方の案内でゆっくり過ごしたい魅力のある国です。

夜7時50分空路ハノイへ。所要時間1時間40分。
入国時に比べ出国審査は、靴・ベルトを外し厳しい検査でした。
by okadatoshi | 2014-02-19 23:59 |   Vietnam Cambodia | Comments(0)
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