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5日間の新聞を読んで
現職時代には教育関係のスクラップブックをよく切り取っていました。整理し読み返して参考にする余裕がまだあったとも言えます。

登山で4日間留守にしていたので、その間の新聞のザッとみて切り取った記事です。▼
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尖閣諸島と竹島の領土問題が大きく紙面を飾っていますが、教育問題に関して言えば、やはり大津市教育長が襲われた件です。
この事件のコメントでジャーナリスト安田浩一氏の「正義の名で過剰バッシング」という寄稿で、今、社会には「正義」の名の下に可罰感情を沸騰させる空気が濃密にある。ネットに書き込む彼ら、彼女らには、「正義」に自らの不安、不満、憤りを回収させている。-という警鐘がネット社会の混迷さを的確に表現しています。
そして、この事件を受けて、「笑顔の向こうは」というこの事件の総括的な連載を朝日は掲載していました。

次に目につくのは大阪市の「学校で教研集会認めず」の記事。
組合活動と公務員の職務を混同させないという橋本氏の一連の流れから出た内容です。
かつては教研集会に会場を貸さないという理由に、「右翼の街宣車で集中して住民が迷惑を受ける」から断るという自治体がありましたが、組合主催だから公的な学校の利用もダメというのは、かなり踏み込んでいます。教師の研修の意欲や機会も奪いかねません。
あわせ、内申書直結テストで全中学の内申書作成で相対評価から絶対評価へと進める記事。ますますボトムアップからトップダウンの色彩が強まります。

現職時代には、自校に関係する記事があるかをチェックするのが朝の日課でした。
“声の欄”の片隅の匿名投稿にも気を使いました。
活字になることで、事件になるという現状があります。

公職を辞して10年経ち、客観的・傍観的に紙面を見られる立場になりました。
教育現場では、それぞれに有限な時間と能力が、手順や対策にかまけて適切・有効に使われていないのではないかという思いが年々強くなります。この傾向が続けば、教師も生徒も本質的な問題を考えることから遠ざかっていくようにも思います。
by okadatoshi | 2012-08-21 21:06 | メディア | Comments(0)
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