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来年の教員採用へ向け、はや説明会
早々と昼休みに京都府の教員採用の説明会が開催され傍聴してみました。▼
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数学科については、京都府の平成24年の中学は3.2倍、高校は6.6倍でした。各都道府県の教育委員会から応募者獲得のPRです。
カラフルな「教師を目指す学生」支援プログラムのパンフレット類も用意されていました。
小学校などでは、学生ボランティアで授業の補助で入る制度も、最近はどの府県も用意しています。
初任給は、修士課程修了で約241,000円、大学卒221,000円、短大卒196,000円。

二次の面接では、京都府の場合は模擬授業以外にも、「連休前に家庭で過ごす注意をこれから言ってください」というようなホームルームでの生活指導をする発問もあるとのこと。
京都府は過疎地区である北部地域への希望者は、その地域と京都府全体の2度の受験の機会があるが、北部には10年は勤務してもらうなどその府県の実情に合わせた説明もありました。

話を聞きながら私が採用試験を受けた時のことを思い出しました。
私は最初から教職志望でしたが、ゆくゆくは故郷に帰るつもりでその前に太平洋側の学校も受けてみたいと漠然と考えていました。当時は、理工ブームに加えて第一次ベビーブームで生徒の急増期で特に理系の教師は引っ張りだこでした。1クラス50人以上の定員でも収容できず新設校ラッシュでした。
先輩が、A市に採用されました。聞けば、3年間勤務すれば返済義務のない予約奨学金が月に1万円出たとのこと。各教育委員会は人集めのために一部こういう制度をとっていました。

当時の初任給が月額1万9千円でしたから、内定して誓約書を出せば、毎月(10回分)の1万円の奨学金は大変魅力でした。ダメ元で、5月に特別奨学生の試験を受けたら6月に即内定。
市内に新設校が2つ増え、同じ学校に一挙に7人の新人が採用されました。
兵庫県に途中下車のつもりがそのまま定年を迎え、ここが終の棲家となりました。

超氷河期と言われる厳しい採用状況で、今の学生は気の毒ですが、進路は案外ファジーな動機で軌道修正をされていきます。就職した後で、転職する方もいますし、企業から方向転換して教師になる人もいます。
生徒にとっては多様な経験や考え方を持っている教師がいることが刺激になります。
一歩進めば、新たな要素が加わり別の選択肢がその先に広がっていきます。

今日のキャンパスの風景から2枚。青空と広葉樹が映えます。▼
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日の暮れは早くなりました。▼
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4年間という時間をここで過ごし散っていく、キャンパスは青春の交差点です。
by okadatoshi | 2011-11-24 22:39 | 情報/数学/授業 | Comments(4)
Commented by kazewokiru at 2011-11-25 09:20
okadatoshi 様
昨日のお客様2人の会話より
●京都の大学でスペイン語を教えているスペイン人
「ニッポンの学生さんは、バイタリティがないけどどうして?
楽しい授業をしないと寝てる」
●今年、大手証券会社に入社した新人
「700人入社しましたが、すでに1/3が退社しました」

これに若者の共通項があるのかどうか、、昨今の若人事情は分かりませんが、
月1万円(今なら10万位?)に魅力を感じるご時世ではありませんね。
Commented by okadatoshi at 2011-11-25 10:20
kazewokiruさん
昔は大学生の全体に占める割合が少なく、学力もそれ相応に
ついていました。
その後、高校全入運動、少子化の中で大学生の受験生の囲い込み
が進み、十分な学力をつけないままに、社会人になっていきます。
(以前のblogでも触れましたが、こうして安易に押し出すことで
学生がほんとうは被害者になっているのですが)

大学生の質的な変化が起きています。
そのまま社会出たら、雇用関係も崩れるので、4年間を遊民として
過ごし消費社会を支えるという存在でしょう。
エリートあるいはインテリゲンチャ(もはや死語)としての大学生を
スペイン語の先生が期待しても無理です。

自分で情報を集め判断したくましく自分の生き方を決める
強さを4年間で培って欲しい。

授業中に眠る学生側には罪悪感はありません。
つまらないから寝る。寄席を聞く感覚が主流。
90分を隣としゃべられるよりも寝込んでくれたほうが邪魔に
ならないと教官は思ってしまいます。
#立川談志は寝てる客を追い出したらしいので教育者に
向いているかもしれません。

私の講義はその単位が必要な学生と教科的には
一定以上のを持っている学生なのでそういう問題は起きませんが。
Commented by kazewokiru at 2011-11-25 10:39
okadatoshi様
>そのまま社会出たら、雇用関係も崩れるので、4年間を遊民として
過ごし消費社会を支えるという存在でしょう。

先日、収入に占める子供の教育費が37%と驚くような数字が出ていました。
世の中、、狂ってますね。

学生さんの将来に向けた真摯な姿勢があり、且つ教科により需要と供給のバランスが上手く合えば先生の講座のような授業環境が維持できるのですね。
Commented by okadatoshi at 2011-11-25 10:51
kazewokiruさん
娘の時は、教師の子供を塾に行かせるのは自己矛盾のような
気もあり一切行かせませんでした。
ただ昨今の事情を見聞きすると、高学年になれば、塾に行くことで
そこで友達ができたり、教師の方も学校では集団行動や社会性を
養うことが重点で、個々の学習は塾に依存しているところもあります。

昔は遊び疲れて帰ると親が自家製のおやつを作って用意してましたが
今では、子供教育費を稼ぐために、子供と過ごせる時間を犠牲に
してパートに出かけています。
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