視聴覚教育メディア論では、視聴覚機器の変遷について毎回テーマを変えて論じます。最後にその中から選択してテーマに沿った「調べ」をパワーポイントを使って発表し、並行してリアルタイムに発表者への感想を受講者側が掲示板に書き込みをします。
今日は最後のテーマについて話しました。19世紀後半から視覚情報が容易に残っている時代になりました。実際の映像もWebから入手できる環境になりました。実物を提示しながら話しました。
東京芝浦で初めて放送された音声、その後の軍事色が強くなった「大本営発表」。現存する劇場で鑑賞されたもっとも古い1895年の工場労働者の退勤風景。日米間の初めての衛星中継で飛び込んだケネディの暗殺画面。▼
明治12年1月25日の朝日新聞創刊号。敗戦を報じる昭和20年8月15日の紙面。図書館で過去の新聞のデータベースにアクセスすれば指定された日の紙面が得られますが(復刻版とはいえ)その大きさの当時の新聞を手に取ることでその時代の雰囲気が伝わります。▼
戦後初めて復刊された文芸春秋10月号。ケネディ暗殺の特集号。大学4年に購入した週刊朝日です。月面着陸のアサフグラフ特集号。全頁オールカラーと表紙に書いてあります。▼
当時のニュースと同じくらい広告の内容が今の視点で見ると興味深いものがあります。これらを書画で提示しながら話すと時間がいくらあっても足りません。
NHKの朝の連続ドラマ「おひさま」で国民学校の様子やそれぞれの家族の戦争との関わりが佳境に入っていますが、今日聞いたところでは一人も視聴者は居ませんでした。受験にあまり出ないのでカッとされがちな現代史ですが、太平洋戦争で日本人が310万人亡くなり、世界では6000万人が死亡と行方不明だったことなどにも触れました。
資料がたくさんあったので背嚢に背負って出講しましたが、学生さんにとって「背嚢」って死語でした。