この寒さ今日は、某量販店や専門店が集中しているモールを散策コースに選びましたが、右のようなオバマブームに便乗したグッズや演説集のCDコーナーがありました。
オバマ新大統領の演説内容について、TVをはじめとするマスコミが報じています。
それらの報道の裏には、100年に一度あるかないかの未曽有の大不況の中でのアメリカの舵取りをオバマ氏だのみで期待していることがあります。それは、そのまま各国の政治情勢の閉塞感を取り除ければという願望のあらわれです。
わが国での麻生総理に新大統領就任直後の感想が「世界第一と第二の経済国が協力して難局にあたれば、世界の景気は好転する」というものでした。このコメントは、景気対策の遅れや政争による混迷度が深まる今の国情の中で浮いて聞こえました。
ワシントンに250万人の人々が集まり、それぞれにポジティブな反応を示したのは、それだけ演説の内容が説得力があり共感する部分に感応したことにあります。
残念ながら麻生氏やそれを非難する政治家の言葉には、相手の失言や揚げ足取りはあっても、「この人が言うなら政治を託そう」という言葉(言霊)が感じられません。そういう現状に便乗してマスコミも、オバマ礼賛を対比させて報じています。
誰が首相になろうが、何度首相が変わろうが、昨日と変わらない明日が続いてきた日本は、逆説的にいうと「日々の暮らしが一応成り立つシステムが出来上がっている(安心安全な)国」であったともいえます。
これも、いつまで続くか。派遣社員という企業に都合のいい労働力のプールの仕組みを作り上げ、企業の論理で大量の解雇を合法化しているこの国に希望は持てません。
ヒトラーも不況の中当時の圧倒的な民衆の支持によって「合法的に」政権を獲得してきました。 特定の個人に政治を託すヒーローによる政治の改革は両刃の刃ですが、実効性のある希望を国民に語れない政治家は不要です。