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精神疾患の教職員10年前の3倍に
 今日の朝日新聞、朝刊および朝日のWebサイトに次のような記事が出ていました。

精神疾患の教職員10年前の3倍に_b0036638_14471458.jpg 小中学校、高校などの教職員で、病気休職した数が昨年度8千人を超え、過去最高となったことが25日、文部科学省のまとめでわかった。うち、うつなどの精神疾患は15年連続の増加で約5千人と10年前の3倍に達した。
 調査の対象者は約91万6千人。病気休職者は8069人で前年度より414人増え、精神疾患は4995人で前年度より320人増だった。精神疾患は休職者の約62%を占め、いずれも、これまでで最も多かった。
 文科省によると、各教育委員会が挙げた休職者増の要因として、(1)児童生徒や親との関係が変化し、以前の指導や対応では問題が解決できなくなった(2)職場での支え合いが以前より希薄になった(3)業務が多くなって忙しい(4)本人の家庭事情などを挙げ、「複雑に絡み合っている」とした。(以下略)

 教職員に限らずストレスの起き安い職場環境が進行していることと、心の病を自分から公開したり精神科医へ相談の敷居が低くなったことなどもあると思います。それにしても、触れられている(1)~(3)は年々現職時代に感じたことです。
 文科省や教育委員会からの『改善』へ向けての様々な政策の矢継ぎ早の指示や改革が逆に現場の事務量を増やし、何かやることで生じる失点回避への防御作用になり、その結果委縮して保守的になっていくように思います。
 生徒や児童が休業日なっても教職員は通常勤務が原則となり、定時に学校で出勤印を押し執務をすることが今や当たり前になっています。授業のあるときは取りにくい年休をまとめて取ることは制度的には可能ですが、そういうことができにくい雰囲気になっているようです。
 かつては休みになれば、長期研修をしたり担任や部活動の生徒とハイキングにいったりしていました。夏や冬の休みは、年間を通しての教員の仕事量の調整機関という見方も社会的にはまだありました。普段はできなかった教材研究をじっくりしてそれが新しい学期の授業のアイデアになりそういう中から教科のブロックや全国大会で発表する素材ができました。
 近年、土日休業のために放課後は会議が目白押し、気になる生徒を呼び出して話す時間もなく生徒もそういう先生に遠慮して相談することもなく、身近なケータイの世界から解決策を求め迷路の入る生徒もいるという現状があります。
 昔のことを持ちだすのは古くなった証左で今の時代に即応した人間関係の構築があるのでしょうが、私の新任当時の日記を読むと学校の帰りに青年部の教師が喫茶店で読書会を持ち時々年配の先生を引っ即席の成果を上げるために追い立てられ駆けて行ってもまわりの風景は見えないでしょう。
by okadatoshi | 2008-12-26 14:49 | メディア | Comments(0)
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